『名医が教える飲酒の科学』(葉石かおり, 2022, 日経BP)読了しました。
本の内容
本書は、様々な医学のスペシャリストや研究者たちにインタビューを行い、最新の研究結果から"お酒の人体への影響"を分かりやすく解説した本。
意外と知らない飲酒リスクや間違った常識、リスクを下げる飲み方等いろいろ解説していて、酒飲みでもすぐ実践できる飲酒ノウハウも散りばめられてます。
"より良い飲酒ライフ"を長く送るために、お酒の正しい知識を身につけリスクを知るのは大切です。
お酒好きの人にはもちろんのこと、健康にちょっと不安が出てきた人や下戸だけどお酒についてもっと知りたいという方にオススメの一冊です。
今回はそんな本書の中から、個人的に興味深かったテーマをいくつかピックアップしてかんたんに紹介していきます。
二日酔いのメカニズムは分かっていない
酒飲みには親しみ深い(?)「二日酔い」、実はその原因・メカニズムはよく分かってないそう。
最新の研究では、二日酔い助長要因としては次のような候補が考えられてると言います。
未成年者の飲酒・高齢者の飲酒
未成年の飲酒は法律で禁止されていますが、そもそもなんで未成年の飲酒はダメなのでしょうか?
実は、未成年の飲酒は成人よりも脳萎縮の影響が大きい、つまり、飲酒によって脳が縮みやすいそうです。
さらに、飲酒開始年齢が低いほど、早くアルコール依存症になる傾向もあるそう。
また一方、"年を取ると酒に弱くなる"のは事実で、原因は「肝機能の低下」と「体内水分量の低下」によって、アルコールの分解速度低下と血中アルコール濃度が上昇しやすくなるというメカニズムがあります。
レモンサワーは胃酸逆流を引き起こしやすい
アルコールは、胃の入り口「噴門」の筋肉を弛緩させる効果があるため、「胃酸逆流」を引き起こしやすくなると考えられています。
さらに
- 炭酸
- 柑橘類や酸っぱい果物
は胃酸逆流の原因になるため、お酒の中でもとくに「レモンサワー」は好ましくないという。
飲酒習慣で風邪をひきにくくなる
飲酒習慣は、ヒトの免疫機能を低下させ、ワクチンの抗体価を上げにくくすると言われています。
一方で、なぜか「飲酒頻度が高いほど風邪をひきにくくなる」という研究結果が複数あるそう。
ぼくもかなりの頻度で飲酒していますが、たしかに数年に1度くらいでしか風邪は引かないので、この研究結果にはなんとなく納得できます。
とはいえ、だからって「風邪予防だ」といってお酒をたくさん飲むのはやめましょうね!
ダイエットに向いたおつまみ
本書で紹介されていた「ダイエットに向いたおつまみ」は、次の5つになります。
- 生キャベツ
- 酢の物
- きのこ料理
- 枝豆
- 甘栗
ぼくも早速これを参考にして、生キャベツ・枝豆・甘栗などをおつまみに取り入れてみています。
とくに生キャベツは個人的に気に入っていて、安くて大量に手に入るというのも大きいですが、
- ボリボリとよく噛んで食べるので満足度が高い
- はじめて1週間ほどで早くも1キロくらい痩せた
- 食物繊維が豊富なおかげかお通じが良くなった
などなどの効果を実感しています。
「お酒はやめたくないけど近ごろ体重が気になる……」という方はぜひ参考にしてみてください。
以上